最近、今まで使っていた「Caixa」の口座を解約して、「Santander」の口座に乗り換えました。
どちらもスペインの大手の銀行。ヨーロッパや南米にまで展開
今回、ブログの内容は、
- 日本と比べてスペインの銀行のシステムは、どんな特徴があるのか
- 若者にお得な口座について
- 実際にどうやって口座を開くのか(Santanderを例に)
をまとめました。
スペインの銀行
日本の銀行との違い
口座を開く前に、知っておいて欲しい日本との違い、そして注意点をまとめました。
口座維持費とその免除
スペインでは口座を維持するのに月に手数料がかかります。ただ、この手数料は、一定の給料がある人や若者には免除されることが多いので、心配ありません。設定されている収入の条件や、年齢の条件は銀行によって違うので、注意が必要です。
口座を作ると付いてくるデビットカード
だいたいの銀行のキャッシュカードに、デビットカード(その場ですぐ引き落としされるカード)の機能がついています。
これはとてもありがたい機能です。というのも、収入などの審査が厳しく、日本の楽天カードのようにクレジットカードは簡単には作れません。特に、外国人留学生などは、まず作ることはできません。
クレジットではないので、持っているお金の分しか、払うことができませんが、普段、生活する分には困ることはなく、安心で便利です。
お金を振り込むとすぐに相手に着金
同じ銀行であれば、振り込んだ瞬間に相手に着金します。
また、スペインで有名なBizumを使えば、相手の電話番号さえ分かれば、他銀行の場合でも、手数料も無料で一瞬で送ることができます。
お互いの電話番号を通じて口座に一回500€まで送ることができる。大手銀行と連携して無料で提供されている。
基本的にアプリが全て
アプリですべてのことが解決する。
そのため、通帳はありません。アプリで入出金記録が見れるだけでなく、お小遣い帳がわりにまでなります。
さらに、カードを紛失した場合に、カードを一時的にブロックしたり、デビットカードの番号を確認したり、キャッシュカードの代わりにアプリを使って、銀行でお金を引き出すこともできます。
そのため、セキュリティを確保するため、電話番号に送られるSMSメッセージを使って本人確認するので、スペインの電話番号は必須です。
対応が人によって違う
最後に、これはどんなことにも言えることですが、対応する人によって態度が違ったり、求められる書類の種類は同じですが、細かさが違ったりします。
スペインにある銀行の種類と特徴
大まかにスペインにある銀行とその特徴を表にまとめました。
銀行 | 特徴 |
---|---|
Santander | ヨーロッパの全域、世界に展開している大手のスペインの銀行 |
Caixa | 南米中心に展開している大手のスペインバルセロナ発祥の銀行 |
bankia | お年寄りが使っているイメージのあるスペインの銀行 |
BBVA | こちらもスペイン以外でも展開しているスペインの銀行 |
Sabadell | 主に個人ではなく、会社向けの銀行 |
ING | 若者が使っているイメージ。ATMはあまり見かけないが、手数料が安いオランダの銀行 |
今回のブログでは、この中の、SantanderとCaixaを扱います。日本の銀行で例えるなら、三菱UFJ銀行と三井住友銀行という感じです。
中心地から離れても、ATMが至るところにあります。
コロナによる不況によりBankiaの経営状態が悪く、Caixaとの合併を発表しました。2021年の3月にはBankiaの支店にCaixaのロゴが追加されるそうです。
若者向けの無料の口座を提供している銀行
若者向けの口座自体は他にもありますが、無料で使えて、大手の銀行となると4つの銀行が挙げられます。
この4社は、若者向けの口座の中でも、優秀で、
- 口座維持費無料
- デビットカードも無料で付いてきて
- 口座に入金・引き出し・振り込みが24時間無料
でできます。
大きな違いは、それぞれ設定されている若者の年齢の範囲が異なることです。それ以外は、サービスの違いが多少ありますが、ほとんど同じです。
銀行名 | 年齢の範囲(歳) |
---|---|
Santander | 18~31 |
Caixa | 18~25 |
bankia | 14~25 |
BBVA | 18~29 |
CaixaからSantanderに乗り換えた理由
CaixaをやめてSantanderの口座に変えました。その理由は、簡単に言うと、Caixaでは、パスポートを身分証としては口座を開けなかったことと、トラブルへの対応が悪いからでした。
パスポートではなく、移住許可証(NIE)が必要
移住許可証の更新は、スペインでは誰もが知ってるかと思いますが、時間がかかります。その期間は期限切れの状態となり、口座が閉じられてしまいます。
そのため、パスポートで口座を開きたかったのですが、Caixaでは出来ませんでした。
契約した支店とのやりとりが面倒
常日頃から、何かしらトラブルや変更したいことがある時にとても面倒でした。
サポートセンターに電話をかけても、登録した支店じゃないと出来ないと言われ、そして、支店と直接連絡をとるのにも大変苦労しました。
最強のSantander
このパスポートを身分証として使えない点と、対応が悪い点を解決してくれたのが、Santanderです!Santanderではパスポートを身分証として、口座開設することが出来ます。
さらに、セキュリティがしっかりしていて、トラブルがあったときの対応がとても早く安心です。
支店を通さずとも、「Super linea」と呼ばれるカスタマセンターに電話するだけで、全てのことを解決することができます。
915 123 123に無料で24hいつでも電話して相談することができます。スペイン語以外に英語も対応しています。パスワードなどを聞かれるので、本人である(と言う)必要があります。
新しく口座を開設するには
それでは、実際にどうやって開設するのかSantanderを例に説明します。そんなに難しいことはないですが、注意したい点がいくつかあります。
口座開設に必要な書類
まず申請に必要な書類ですが、以下になります。
- 身分証明:パスポート
- 住所証明:住民票 or 賃貸契約の書類
- 職業証明:学生なら入学証明書、働いている場合は雇用契約書
この三種類の書類があれば、簡単に口座を開設できます。期限内の切れていない外国人用の滞在許可証、NIEを持っている場合は、それでも作れます。
しかし、更新に時間がかかることを考慮すると、パスポートの方がおすすめです。
また、場合によっては、後日、経済的に余裕があるかどうか確認するため、両親の口座の残高証明書が必要な場合もあるそうです。この場合、スペイン語でなくても、英語で大丈夫だそうです。
手順
1. オフィスに行き、書類を提出する
- 簡単に「Quiero abrir una nueva cuenta」と言えば、すぐにわかってもらえると思います。
- 用意した書類を一通り提出。原本を持っていっても全て返してもらえるので心配ありません。
- アプリの使い方を簡単に教えてもらう
- アプリへのログインには、パスポートの番号と初期設定のパスワード(Clave de acceso)が必要
- Clave de acceso
- Firma electrónico
- PIN
2. 家、オフィスに届いたカードで、ATMで一度入金する
- 口座開設の審査がおりて、カードが到着するまで約2週間
- ATMに行って入金する。到着したカードと一緒に入っているPINを忘れずに。
アプリを使う時に注意
閲覧モードから操作モードに設定する
アプリで振り込みなどの操作を行うためには、閲覧モードから操作モードに変更しなければなりません。
やり方は以下の通りになります。
- アプリを開く
- 右上のメニューを開く
- 「Area personal」を選択
- Usuarioを「Operativo」にする
ネットでの買い物をしたい場合
最初の設定で、ネットショッピングの利用にブロックがかかるように設定されています。
アプリではなく、Santanderのサイト上で変更することができます。やり方が分かりにくいので簡単に説明します。
- こちらのSantanderのサイトのログインメニューからログインする。
- 「Cuentas y tarjetas」の中の「Tarjetas」を選ぶ
こちらの設定をした後も、信頼性の低いサイトに関してはブロックされるみたいです。とても安心ですね。
まとめと単語帳
スペインだと、口座やクレジットカード持つのに、一般的に手数料がかかることに驚きました。
学生なら、Santanderが口座を開くのにおすすめです。
もし一人で行くのが不安なら、スペイン語の喋れる友達を一緒に連れて行ってもいいかもしれません。オフィスの人は英語も喋れるので、スペイン語が喋れなくても英語がある程度できれば、心配ないです。とても親切に対応してくれます。
cuenta | 口座 | cuenta joven 若者向け口座 |
---|---|---|
ingresar | 入金する | ingresar dinero |
sacar | 引き出す | sacar dinero |
comisión | 手数料 | cobrar una comisión |